

| ●藤田 智(ふじた さとし) 1959年、秋田県生まれ。宮沢賢治に憧れて岩手大学農学部へ進み、岩手大学大学院修了。恵泉女学園大学人間社会学部准教授として生活園芸、野菜園芸学の教鞭を執るほか、各地で講演や家庭菜園指導を行う“野菜づくりの伝道師”。テレビやラジオへの出演、雑誌や書籍の執筆など、幅広く活躍中。 |
●ナシエ 藤田先生との出会いによって野菜づくりに目覚めた家庭菜園ビギナー。園芸知識ゼロからのスタートながらベランダ農業達人めざして奮闘中。春は新しいことチャレンジしたくなる季節。初めての方も一緒に野菜づくりを楽しみましょう! >>HPはこちら<< |

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「今月の野菜は、みずみずしさと歯ごたえの良さ、独特の青臭い香りが特徴のキュウリ!」 |
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「梅雨の時期や夏場の蒸し暑さを吹き飛ばしてくれる、さわやかな夏野菜ですね」 |
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「栽培の歴史は古く、西アジアでは3000年以上前から栽培の記録があるんだ。漢字では『胡瓜』と書くけど、『胡』は漢民族から見た異民族を意味していて、外来のものであることを表している。キュウリは西方からシルクロードを経て紀元前122年、漢の武帝の時代に伝わり、6世紀初めには一般に普及。740年頃、唐の玄宗皇帝の時代には火室を利用して2月中旬に栽培していたらしい」 |
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「そんな昔から促成栽培されていたとはオドロキ!!」 |
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「日本への渡来はというと、918年に編纂された日本最古の薬草事典『本草和名』に「胡瓜」の記載があるので、少なくともそれ以前には伝わっていたということになるね」 |
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「薬草として扱われていたんですか?」 |
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「いいところに気がついたね! 昔のキュウリは苦くておいしくなかったんだ。漢方ではキュウリは体を冷やし、利尿作用があるとされているよ」 |
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「暑気払いにはピッタリですね」 |
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「また、漢字で『黄瓜』とも書くんだけど、昔は熟して黄色くなったものを食べていたんだ」 |
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「え~!! 黄色いキュウリ?」 |
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「そう、いま食べてる緑色のキュウリは未熟な実なんだよ。品種改良が重ねられ、苦みもなくなったけど、年配の方なら今よりも苦みがあるキュウリの味を知っているんじゃないかな?」 |
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「おじいちゃん、おばあちゃんに聞いてみます」 |
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「未熟なうちに収穫することもあり、キュウリは果菜類のなかでも栽培期間が短いのが特徴。発芽から収穫までおよそ60日、開花から7日程度が収穫の目安だよ。適期を逃さないようにね」 |

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「では、オススメ品種を教えてください」 |
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「キュウリはとても品種が多くて、ざっくり分けると「白イボ系」と「黒イボ系」に大別できる。白イボ系は皮が薄く歯切れがいい。黒イボ系は皮が厚く果肉はなめらか。現在、出回っているキュウリのほとんどが白イボ系だよ。白イボ系のひとつとして四葉(ヨースー)系があり、イボとシワが多く見た目は悪いけど、歯ごたえは抜群。栽培しやすい家庭菜園向けの品種をリストアップしたから参考にしてね」 |
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【つばさ】 耐暑性と耐病性に優れる。 【南進】 高温・乾燥下でも皮の色ツヤが損なわれない。 【夏すずみ】 耐病性が高く食味も優れる。 【さちなり】 食味・皮の色ツヤも優れた極早生種。 【よしなり】 耐寒性・耐暑性・耐病性に優れる。 【さつきみどり】 耐病性が高く食味も優れる。 【南極1号】 天候に左右されにくく初心者にも栽培しやすい早生種。 【シャキット】 歯切れが良く、シャキッとみずみずしい四葉系。 【夏さんご】 歯切れが良く、栽培しやすい四葉系。 |