深呼吸倶楽部 しんこきゅうくらぶ 藤田智 藤田智先生 藤田先生 ベランダ農業 ベランダ農園 ガーデニング 庭いじり 栽培 家庭菜園 収穫 プチ農業 園芸 ミニダイコン イチゴ エンドウ ソラマメ 春の七草 ジャガイモ レタス キュウリ トマト ウンシュウミカン ニンジン

ベランダ農業のススメ
藤田 智 ベランダ 家庭菜園 園芸 菜園
●藤田 智(ふじた さとし)
1959年、秋田県生まれ。宮沢賢治に憧れて岩手大学農学部へ進み、岩手大学大学院修了。恵泉女学園大学人間社会学部教授として生活園芸、野菜園芸学の教鞭を執るほか、各地で講演や家庭菜園指導を行う“野菜づくりの伝道師”。テレビやラジオへの出演、雑誌や書籍の執筆など、幅広く活躍中。
●ナシエ
藤田先生との出会いによって野菜づくりに目覚めた家庭菜園ビギナー。園芸知識ゼロからのスタートながらベランダ農業達人めざして奮闘中。早く梅雨が明けてほしい。夏を満喫したい! 夏野菜の収穫が楽しみな今日このごろです。 >>HPはこちら<<
ニンジン ミニニンジン カロテンの宝庫 ベランダ農業 藤田 智
怪奇! 吸い込まれるニンジン
「今回は緑黄色野菜の代表選手・ニンジン! 独特な青臭い香りがあって昔は子どもが嫌う野菜の定番だったけど、品種改良が進んだ今では、香りは抑えられ甘みが増して、ニンジン好きな子どもが増えてるそうだよ」
「子どもが大好きなカレーやシチューをはじめ、和・洋・中、さまざまな料理に利用できて、家庭料理に欠かせませんね。きれいなオレンジ色で料理の彩りにも重宝します」
「オレンジ色はカロテンの色なんだ。ニンジンは非常に多くのカロテンを含んでいる。じつは、カロテン(carotene)の語源はキャロット(carrot)なんだよ」
「へぇ~、なるほど! 健康野菜としても注目されていますね」
「カロテンは体内でビタミンAに変化する。ビタミンAは夜盲症の予防や皮膚・粘膜を健康に保つはたらきがあるんだ。また、緑黄色野菜を多く摂ると発ガンリスクが低下するという研究報告もある」
「緑黄色野菜、たのもしいですね!」
「ただし、気をつけてほしいのはビタミンAの過剰摂取。緑黄色野菜に含まれるカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変わるから心配ないんだけど、サプリメントなどで過剰にビタミンAを摂ると、かえって健康を害することになるから注意しよう!!」
「過ぎたるは及ばざるがごとし、ですね」
「その通り。『健康のためなら死んでもいい』なんてことにならないように。健康志向は結構だけど、健康情報に振り回されるのはどうかと思うよ。おいしく楽しくバランスよく食べることが基本だね。ところで、ニンジンの葉っぱ食べたことある?」
「ないです。どんな味なんですか?」
「セリに似た清涼感のある味かな? これが結構イケるんだよ。それに栄養も豊富だから食べなきゃもったいないよ。かき揚げや、下ゆでして炒め物にしたり、おひたしにするといいよ」
「栽培して葉も食べてみます!」
「ニンジン栽培にはちょっとしたコツがあるんだ。じつはニンジンは発芽しにくい作物のひとつで、発芽させるまでがポイントなんだよ。詳しくは、次の『栽培方法』で説明しよう。それから、ニンジンには『吸込性』という性質があって、品種選びのポイントにもなっている」
「吸込性??」
ニンジン
「ニンジンの根の上部は根ではなく、胚軸(双葉に続く茎の部分)が肥大したものなんだ。この部分は発芽したときは地上に出ているわけだが、肥大するにしたがって地中にもぐっていくんだ」
「自らもぐるんですか?」
「そうなんだ。胚軸が地上に出ていると緑化したり、晩秋から冬の時期には凍ってしまうおそれがある。そのため、根が肥大する過程で根の細胞が縦方向に収縮し、胚軸を地中に引き込むんだよ。この性質を吸込性という。しかし、家庭菜園では吸込性が弱い品種であっても胚軸の部分に土寄せすればいいので、特に気にすることはないよ」
「では、オススメ品種を教えてください」
「ミニニンジンや三寸人参などミニサイズの品種は生育期間が短く作りやすいよ」
【ピッコロ】
根長10~12cm、70~90日で収穫できる極早生種。

【クォーターキャロット】
株間2cmで根長さ12cm、5cmで18cm程度になる。

【平安三寸】
根長10〜12cm、85~90日で収穫できる早生種。