

| ●藤田 智(ふじた さとし) 1959年、秋田県生まれ。宮沢賢治に憧れて岩手大学農学部へ進み、岩手大学大学院修了。恵泉女学園大学人間社会学部教授として生活園芸、野菜園芸学の教鞭を執るほか、各地で講演や家庭菜園指導を行う“野菜づくりの伝道師”。テレビやラジオへの出演、雑誌や書籍の執筆など、幅広く活躍中。 |
●ナシエ 藤田先生との出会いによって野菜づくりに目覚めた家庭菜園ビギナー。園芸知識ゼロからのスタートながらベランダ農業達人めざして奮闘中。みなさん、夏野菜の収穫はいかがですか? わがベランダファームはトマトが…(ブログ参照/上の「ブログ」の文字をクリック)。 >>HPはこちら<< |

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「今回は、花蕾(からい)を食べる緑黄色野菜、ブロッコリー! 栄養価が高く、ここ20年でぐ~んと消費量が伸びているよ」 |
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「カリフラワーも似ていますよね」 |
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「ブロッコリーもカリフラワーもキャベツの仲間で不結球性のケール型植物がルーツの近縁種だね」 |
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「青汁の原料として知られているあのケールですか?」 |
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「そうだよ。古代ローマ人が栽培を始めたケールをルーツとして結球性のキャベツや茎が肥大したコールラビ、花蕾を食べるブロッコリーなどに分化し、突然変異によるアルビノ(先天的に色素が欠乏した個体)からカリフラワーができたと考えられている。ブロッコリーもカリフラワーも16世紀には品種が成立した。といっても当時は、ブロッコリーとカリフラワーには厳密な区別はなく、色違いの同じ野菜という認識だったようだ。17〜19世紀にはブロッコリーもカリフラワーもヨーロッパ全土に広まった。19世紀初頭には、イタリア系移民によってアメリカへ渡った」 |
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「日本へは?」 |
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「日本への導入は明治時代初期。だけど、 ごく一部で栽培されるのみで一般的に普及したのは、食生活が洋風化した第二次世界大戦後だね。先にカリフラワーの方が普及して、ブロッコリーが一般化したのは1980年代以降じゃないかな。1978年に来日したイタリア人女優、ソフィア・ローレンが『ブロッコリーが好物』と発言したことがきっかけで広まったという説もあるよ」 |
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「大女優にあやかろうってわけですね」 |
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「葉緑素がないカリフラワーに比べて、ブロッコリーはカロテンも豊富で栄養価が高いから、ソフィア・ローレンの美の秘訣なのかもしれないね。また、1982年に当時の科学技術庁から『四訂日本食品標準成分表』が発表されたのをきっかけにバランスのとれた食生活が重要視され、緑黄色野菜が注目されるようになったこともブロッコリーの消費を押し上げた一因だろうね」 |
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「今ではカリフラワーの方が影が薄くなっちゃいましたね」 |
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「1987年に輸入量でブロッコリーがカリフラワーを上回って、現在、ブロッコリーの国内生産量はカリフラワーの約3倍になっている。 また近年では、ブロッコリーと中国野菜サイシン(菜心)を掛け合わせた『はなっこりー』やブロッコリーと漬け菜の一種であるビタミン菜を掛け合わせた『あすっこ』などのオリジナル野菜も登場している。ブロッコリーと中国野菜カイラン(芥藍)と掛け合わせた『スティックセニョール』などの茎ブロッコリーも注目されているよ」 |
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「茎ブロッコリー?」 |
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「そう、スティックブロッコリーとかアスパラガスブロッコリーとも呼ばれているよ。長い茎の先に花蕾がついていて普通のブロッコリーよりもほっそりしている。茎もやわらかくておいしいよ」 |
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「栽培してみたいな~。オススメ品種を教えてください」 |
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「茎ブロッコリーの『スティックセニョール』や『グリーンボイス』は、タネまきから70~90日で収穫が始まり、長期間収穫できるからプランター栽培に最適だね。普通のブロッコリーなら極早生種の『シャスター』や早生種の『ピクセル』もいいだろう」 |