


| ●藤田 智(ふじた さとし) 1959年、秋田県生まれ。宮沢賢治に憧れて岩手大学農学部へ進み、岩手大学大学院修了。恵泉女学園大学人間社会学部教授として生活園芸、野菜園芸学の教鞭を執るほか、各地で講演や家庭菜園指導を行う“野菜づくりの伝道師”。テレビやラジオへの出演、雑誌や書籍の執筆など、幅広く活躍中。 |
●ナシエ 藤田先生との出会いによって野菜づくりに目覚めた家庭菜園ビギナー。園芸知識ゼロからのスタートながらベランダ農業達人めざして奮闘中。あっという間に3年目に突入! 少しはベランダ農業達人に近づいてきたかな~? >>HPはこちら<< |

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「今月の野菜はカブ! 1300年以上も昔から日本人に親しまれてきた古株です」 |
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「ずいぶん歴史が深いんですね~」 |
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「なんてったって、日本書紀にも載ってるんだから。持統天皇の時代に五穀を補う作物として“蕪青”(カブ)の栽培を奨励したという記録が残ってるんだよ。日本でカブが長く栽培されてきたのは、やはり漬物に向くからだろうね」 |
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「保存がききますからね。カブの漬物といえば、千枚漬けや赤かぶ漬けがありますね」 |
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「ほかにもすぐき菜漬け、日野菜漬けなどなど。漬物もおいしいけど、煮物にしてもこれまたおいしい。ダイコンとはまた違ったやわらかくなめらかな食感が楽しめる。またバリエーションも豊富で、大・中・小・白・赤・紫・丸いもの・長細いもの、いろんなカブがある。地方品種が豊富にあるのは、全国で長い間栽培されてきた証だね」 |
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「どれぐらいの品種があるんですか?」 |
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「まぁ、ざっと80種はあるね。愛知・岐阜・福井を結ぶ“かぶらライン”があって、これが天下分け目の関ヶ原。東はシベリア経由で伝わったヨーロッパ系の品種が多く、西は中国経由で伝わったアジア系の品種が多い。ヨーロッパ系は寒さに強い特長があるよ」 |
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「寒い地域には寒さに強い品種が定着していったんですね」 |
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「その通り。また、用途に合わせて品種改良されてきた。現在、小かぶとして流通しているのは、東京の金町小かぶを改良したもので、見た目の美しさといい、繊細な味わいといい芸術品といっても過言ではないだろう。…ところで、“CR”って知ってる?」 |
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「あ~、聞いたことあります。パチンコ台の名前についていますよね?」 |

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「ちが~う!! そっちじゃなくってカブの品種!!」 |
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「そうなんですか。てっきり藤田先生のパチンコ台が出るのかと…。で、CRってなんですか?」 |
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「CRはClubroot Resistanceの略で、根こぶ病抵抗品種という意味。品種名にCRがついていたら、根こぶ病になりにくい品種だと思っていただければ結構」 |
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「根こぶ病って、どんな病気なんですか?」 |
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「カブ・ハクサイ・キャベツなどのアブラナ科作物がかかる土壌伝染病で、病原菌が根に寄生してこぶを作る病気。このこぶができると見た目が悪くなるだけでなく、水や栄養の吸収が妨げられ、生長が悪化し、枯れることもある」 |
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「根こぶ病に強い品種を選ぶ以外に防ぐ方法はあるんですか?」 |
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「連作しないことだね。アブラナ科を栽培したら、次はナス科の作物を栽培するなどして、同じ科の作物を続けて栽培しないこと。また、ダイコンをおとり植物として利用する方法も報告されているね。畑で土壌伝染病が発生した場合は、酸度調整をしたり、土壌消毒をするんだ」 |
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「プランターの場合はどうすればいいですか?」 |
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「新しい培養土を入れ替えればOK。じゃあ、オススメ品種を挙げておくので、参考にしてね」 【小~中カブ】 『CRゆきばな』…根こぶ病に強く、肌のテリ・ツヤがよい。 『スワン』…やわらかな肉質で甘みがあり、サラダ向け。 『耐病ひかり』…耐病性が高く、小〜大までお好みのサイズに。 【大カブ】 『CR大政』…根こぶ病に強く、ス入り・裂根が少ない。 『京千舞』…生長旺盛で70日で根重1kgに太る。 【地方品種】 『本紅赤丸』…根や茎が鮮やかな紅色になる。 『日野菜』…さくら漬けで有名。根が細長く、上部が紅桜色。 |