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◆あらすじ
1930年(昭和初期)から現代へ- 世の中の環境が劇的に変化していった時代。 それぞれの時代で精一杯に生きる6人の女性たちを描きながら、やがてそれは一つの大きな流れとなって「日本の女性の美しさ」を伝えるストーリー。
『美しい日本』の『美しい女性』
登場する6人の主人公は、みな普通に暮らす日本の女性たち。
彼女たちはそれぞれ「人を愛する」ことをテーマにした人生のターニングポイントに直面します。
結婚、出産、そして別れ。しかし彼女たちは、悩み苦しみながらも、決してそこから目をそむけはしません。
その姿は雨の日も風の日も凛と咲く、花のよう。
やがてひとりひとりが「自分らしく生きる」ことを決意する時が訪れます。
そのひたむきさと、次の瞬間に花咲く笑顔、それこそ日本女性の美しさであり、物語が迎えるハイライトでもあります。また、彼女たちの背景を彩るのは四季折々の美しい風景。
懐かしい日本の風土やその時代ごとの街並みは、忘れかけていた「日本人の心」を思い出させてくれます。
映画を観たすべての日本の女性たちがそれぞれの主人公の生き方に共感し、劇場から出たその一歩が「自分らしく生きる」ためのそれぞれの幸せに向けた新たな一歩になる。男性にとっては自分の母であり、妻であり、恋人である女性たちを、愛しく誇りに思える、そんな作品です。
◆評)渡部保子
文字通り花のように美しい華ある女優たちの競演。
これは本当にこの映画の見どころであり大きな魅力となっている。
6人の女優を本物の花にたとえてみると(あくまでもこの映画を見て抱いた私のイメージ)、まず登場する
蒼井優
は古風な優しさの内部に凛(役名も凛)としたものを秘めた桔梗だろうか。
彼女の長女の
竹内結子
は白い百合、それもカサブランカのように華麗で香りの強いものではなく、清楚な鉄砲百合。
次女の
田中麗奈
はフリージア、清純でしかもしっかりと自己主張をする香りを持っているところがぴったりだと思う。
三女の
仲間由紀恵
は自分の生命を賭けて出産する。
これは間違いなく母性の象徴、母の日のカーネーションで決まりだろう。
そしてその長女の
鈴木京香
は白い薔薇。だがこれも大輪のゴージャスなものではなく、まだ開きかけの固い莟み。
次女の
広末涼子
は、もっとも愛らしく庶民的で可憐なマーガレットだ。
映画を実際に見てもらえば、私のイメージにあまり大きな過ちがないことがわかってもらえるはず。
人間は一人で生きているのではない。
命はつながっているのだということにも気付いてもらえると思う。それぞれの世代の観客が、それぞれに自分を重ね合わせて見られるところもこの映画の素晴らしさ。
瞼のスクリーンでは、あなたがヒロインだ。
日本の四季は本当に美しい。
そこに生きる女性たちも美しい。
自分もその一人だとこの映画で気付かされ、しみじみと幸せな気持ちになれる。
渡部保子(わたなべ・やすこ)
福島県会津坂下町生まれ。本名は杉山保子。
福島県立会津女子高校卒、日本芸術学部映画学科から映画世界社(『映画の友』と『映画ファン』を発行、編集部長は淀川長治氏)に『映画ファン』編集部員として同誌が休刊になるまで在籍、日本映画会の黄金期に多数のスターたちと交友を深めたことが、大きな財産となっている。
08年にはそれをいかして名カメラマン早田雄二の遺した膨大なスターたちのポートレートから厳選した、昭和映画スター史ともいうべき『女神の時代-昭和が愛したスタア』と題するDVD全12巻の制作に協力・監修をつとめた。
著書に『不死鳥伝説-美空ひばり青春の輝き』(主婦の友社刊)『「映画ファン」スタアの時代』(筑摩書房刊)あり。現在、地方新聞2紙に「映画評」を連載中。日本映画ペンクラブ会員。
※ノベライズの応募終了いたしました。たくさんの応募ありがとうございました!