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暑さ疲れを癒す野菜、きゅうり
[ 2010/8/7 ] / 提供:深呼吸倶楽部通信

夏においしいきゅうり。最近では1年を通していつでも売り場に並ぶ、一見「季節感のない野菜」ですが、本来は今が旬。もぎたてを冷たい水で洗って食べると、その青臭いみずみずしさに圧倒されます。暑さに火照った身体を癒してくれるパワーを秘めた、まさに夏野菜の代表格なのです。

原産地はインドのヒマラヤ地方で、日本へは中国を通って伝わったといわれます。国内で本格的に栽培が始まったのは江戸時代以降。明治時代にかけて全国各地で栽培されるようになり、今でも山形の外内島きゅうり、東京の馬込半白きゅうり、大阪の毛馬きゅうりなどが、その土地ならではの伝統野菜として大切に受け継がれています。どれも、基本的には産地周辺でしか出回らない「地域限定モノ」ですが、最近は伝統野菜ブームに乗って全国で話題になるケースも。例えば、数年前にビールのCMで注目された石川県の加賀太きゅうりは、オンエア後しばらく、現地青果店に全国からの問い合わせが相次いだとか。

現在、全国の青果店やスーパーに多く出回っている品種は、ほとんどが「ブルームレス」の白イボきゅうり。昔は、きゅうりといえば表面に白い粉=ブルーム(きゅうりが自らを守るために出す物質)が付くタイプが多かったのですが、表皮が白くなる様が農薬と間違えられることも多く、すっかり減ってしまいました。

ところで、きゅうりの成分といえば9割以上が水分。それで栄養なんかあるの? と思われそうですが、カリウムを多く含み、利尿作用やむくみの改善効果が期待できます。やはり、夏の身体をクールダウンするにはぴったりの野菜といえそうです。食欲がないときには、酢の物やピクルスにするとおいしくいただけますが、これは栄養面からもおすすめ。きゅうりにはビタミンCを壊す酵素、アスコルビナーゼが含まれますが、その働きを酢が抑えてくれるのです。また、ぬか漬けにすれば、一気にビタミンB1豊富な副菜に。

選ぶときには、イボイボが痛いほど尖っているものが新鮮さの目安。とにかく鮮度が味を左右する野菜なので、できるだけ産地の近いものを買う方が、おいしい1本に巡り合えそうです。例年以上に暑い今年の夏。パリパリと耳にも涼やかなきゅうりを食べて、元気に乗り切りましょう。
(石田はな)